テンプレートを使ったGoogle 広告レポートの作り方と自動化の方法

2023.09.15  /  活用法
テンプレートを使ったGoogle 広告レポートの作り方と自動化の方法

広告配信を行う過程でレポート作成を経験したことのある方は多いのではないでしょうか。細かいPDCAを回すために、毎日レポートを作成する方もいると思います。毎日作るレポートだからこそ、効率的に対応したいものです。本記事では効率的なレポート作成を実現するため、テンプレートを用いたGoogle 広告レポートの作成方法を解説します。

 

Google 広告のレポート作成手順

レポートテンプレートを用意する

今回はGoogle 広告のレポートテンプレートをスプレッドシート形式で用意しています。ご自身でレポートを作成する際は、スプレッドシートをコピーしてお使いください。

https://docs.google.com/spreadsheets/d/1zOfN0z4INWWsP2Lpf_xR_0Q07o–WckTDAxQbXw5Amk/edit?usp=sharing

 

Google 広告の管理画面にログイン

Google 広告の管理画面にログインし、レポートを作成したいアカウントにアクセスします。

 

レポートタブを選択

上部のメニューにあるレポートタブから「レポート」をクリックします。

 

カスタムレポートを作成

カスタムレポートの表を選択するとレポートの作成画面に移動できます。

 

出力したい項目を選択

サイドバーで必要な項目や指標を選択します。今回はGoogle 広告における検索広告のレポートを作るために、以下の項目・指標を選択しました。

  • 表示回数
  • クリック数
  • 費用
  • コンバージョン
  • 検索広告のインプレッションシェア
  • 検索広告のインプレッションシェアの損失率(予算)

 

レポート名を設定

任意の名前で保存することができます。レポートフォーマットを保存しておくことで、次回以降は日付を変更するだけで必要なレポートをダウンロードできます。

 

レポートをダウンロード

Excel.csvでレポートをダウンロードします。

 

スプレッドシートに貼り付け

レポートテンプレートの「raw」シートのB列以降にレポートを貼り付けます。A列には媒体を記入してください。これでレポートの作成作業は完了です。

 

Google 広告のレポートテンプレート

当月予算進捗レポート

月ごとの予算に対する配信ペースを確認するためのレポートです。予算進捗率と着地予測で配信ペースを確認し、必要に応じて適正日予算を参考に管理画面で日予算を設定します。

 

日別レポート

日別レポートは日々の微調整を行うために使用します。入札戦略が「手動入札」や「コンバージョン数の最大化(目標値あり)」の場合、インプレッションシェアの損失率(予算)の発生状況に応じて予算や入札の調整を行いましょう。

 

週別レポート

日別レポートよりも長い期間で各指標の変化を確認します。施策を行えば各指標が変化することもあるでしょう。クリック率やクリック単価に大きな変化がある場合、オークション分析レポートで他社の配信状況を確認することもあります。

 

月別レポート

週別レポートよりも長い期間で各指標の変化を確認します。繁忙期や閑散期の影響を顕著に受ける業界では、月ごとに各指標が大きく変化することもあります。Google トレンドを利用することで、マーケットトレンドが変化の要因になっているのかを確認することもあります。

 

Google 広告のレポートの見方とアクション

着地予測と適正日予算を確認し、日予算の調整を行う

着地予測が大幅に上振れている場合、一時的にコストが増加しているだけなのか、設定している日予算が適切なのかを確認しましょう。日予算が適切であれば様子を見るか、入札戦略で「手動入札」や「コンバージョン数の最大化(目標値あり)」を利用している場合は入札を抑制します。なお、Google 広告は設定日予算以上に広告配信が行われ、設定日予算の最大2倍までが請求の対象となります。

 

インプレッションシェアの損失率(予算)を確認し、入札の調整を行う

インプレッションシェアの損失率(予算)は、予算が原因で配信機会を損失している割合を表しています。予算を増やせるのであれば、予算を増やすことで同程度の単価で配信量を増やすことができます。そうでない場合は、入札を抑制しましょう。

 

クリック率やクリック単価が大きく変化した場合は、オークション分析レポートを確認する

クリック率やクリック単価が大きく変化した場合、自社が配信しているキーワードに対して他社が新規で配信、または入札強化を行っていることがあります。実際に検索してみることで他社の広告配信有無を確認することもできますが、Google 広告のオークション分析レポートを活用することで、定量的に他社の影響を確認することができます。

オークション分析レポートは、Looker Studioで簡単にグラフ化することができます。要因分析の時間を短縮することができるので、ぜひご活用ください。

※参考リンク:
https://www.atara.co.jp/unyoojp/2021/02/auction-insights-data-portal/

 

レポート作成を自動化する理由

上記のようなレポートを、管理画面で作成することはできますが、可能な限り自動化をしておきたいものです。

 

理由1: アカウント数が多いと手作業の工数は比例してかかる

特に広告代理店のアカウントマネージャーやコンサルタントである場合、担当しているクライアントが複数社ある場合、作成するレポートもその数だけ必要になってきます。また、一つの媒体で複数の種類のレポートを見てキャンペーン改善しようとすると、さらにその数は増えていきます。

 

理由2: 他の媒体と横断的に分析したい

Google 広告だけであれば問題ないのですが、その他の媒体でも広告出稿をしている場合、どの媒体がもっともパフォーマンスが高いかを見極め、投資の最適化をするべきです。そのため、一つ一つの媒体の管理画面からレポートを出力したり、媒体間でレポート項目の列を合わせるなどの手間がかかります。

 

理由3: 転記によるミスはなるべくなくしたい

Excel(以下、エクセル)やGoogle スプレッドシートは便利ですが、手動で作成する際に転記などに頼っていると、ミスが発生しやすくなります。改善のためのレポーティングにも関わらず、数字の計算ミスなどが発生してしまっては意味がありません。

 

レポート自動作成ツールの導入

レポート作成業務を自動化するツールは、gluなど複数存在しています。レポート自動作成ツールの数多い導入メリットについて以下に説明します。

 

メリット1: レポート作成にかかる時間を大幅に削減できる

「レポート作成を自動化することで、レポーティング業務を何分の一に減らすことができた」「月に何百時間削減できた」という事例は数多く存在します。さらに、工数を削減の結果、キャンペーンの最適化などの打ち手に時間が取れるようになることもメリットの一つです。

 

メリット2: 複数の媒体を横断したレポートが自動作成できる

媒体横断で広告キャンペーンのパフォーマンスを分析し、力をかける媒体、優先順位を落とす媒体を選定しやすくなるので、キャンペーン全体のパフォーマンスの最適化がスピーディに実現できるようになります。

 

メリット3: ミスを減らすことができる

手動によるエクセルやGoogle スプレッドシートへの転記をなくすことで、人為的なミスを減らすことができます。複雑な広告データとコンバージョンデータの紐付けも、自動化することができます。

 

メリット4: BIツールやアラートメールで常に状況をモニタリングできる

レポートは必要なデザインテンプレートのエクセルやGoogle スプレッドシートへ出力することができます。さらにはBIツールで最新のデータを広告代理店/クライアント間で共有し、迅速な分析や意思決定につなげることもできますし、大事なKPIで大きな変化があった際はアラートメールを受信することも可能です。

いかがでしょうか? 広告レポート作成の自動化をメリットについて詳しく知りたい、環境構築を実現したい場合は、ぜひお気軽にご相談ください。